ガラケーユーザーがスマホにしない理由「月額料金」がトップ。待たれる料金テコ入れ
MM総研が、2013年12月末の携帯電話契約数および端末購入動向に関する調査結果を発表しました。スマホ契約数は5,328万件で携帯電話契約数の44.5%となり、この夏にも半数を超えると見られます。
フィーチャーフォン(ガラケー)利用者の半数弱が「月額料金」を理由にスマホへの買い替えを思いとどまっており、スマホの利用拡大には料金体系のテコ入れが必要と分析されています。
スマホ契約数は5,328万件で44.5%を占める、今夏には半数超えへ
2013年12月末の携帯電話端末の契約数は1億1,986万件で、そのうちスマホが5,328万件で44.5%、フィーチャーフォンは6,658万件でした。2013年3月末からの9か月でスマホ契約数は970万件増加していますが、フィーチャーフォンが依然として過半数を占めています。
MM総研では、現在の状況が続けば2014年第3四半期(7~9月)にはスマホの契約数が過半数を超える、と予測しています。今年秋に出ると推測されるiPhone 6が、契約数でスマホが過半数になるのを後押しするかもしれません。
フィーチャーフォンユーザーのスマホ購入意向は34.4%に留まる。「月額料金」がネック
次に購入したい端末は、スマホユーザーの95.2%が「次もスマホを購入したい」と回答しています。一方、フィーチャーフォンユーザーは「次もフィーチャーフォンを購入したい」62.4%で、「次はスマホ」の34.4%を大きく上回りました。
スマホを購入したい理由は「いろいろな機能やサービスが利用できて便利」43.2%、「現在利用していて満足(楽しい)」31.8%などが上位に挙がり、スマホを使うと便利さ・楽しさゆえスマホを手放せなくなるユーザー像が見えます。
スマホを購入したくない理由は「スマートフォンは月額利用料金が高い」48.3%、「スマートフォンに必要性を感じない」46.3%などが上位でした。フィーチャーフォンよりも割高となる利用料金を上回る魅力が見出せずにいる様子がうかがえます。
月額利用料金はスマホ6,826円、フィーチャーフォン3,746円
利用している端末の月額利用料金は、スマホ利用者が6,826円、フィーチャーフォン利用者が3,746円、低価格を売りに最近契約者を増やしているMVNOのSIMカード利用者は1,801円でした。(ここで言う「月額利用料金」は、通話料金+データ通信料金+オプション契約料金等の合計で、端末購入費用・端末割賦料金は含みません)
前述の質問から、フィーチャーフォンとMVNO利用者には料金に敏感な層が少なからず含まれると考えられるとはいえ、スマホの利用料金が割高であることが目立ちます。
スマホの普及とともに利用料金に割高感を持つユーザーが増えたこともあり、iPhoneどうしなら携帯電話会社を問わず完全無料で高音質通話が可能な「FaceTimeオーディオ」や、固定電話や他社ケータイへの通話でも通常の半額となる「楽天でんわ」等が人気となっています。
スマホへの顧客取り込みは月額料金のテコ入れがカギ?
MM総研では、フィーチャーフォンユーザーは月額料金が高くなることを懸念してスマホへの移行を敬遠しており、大手キャリアがスマホ中心の販売戦略で契約数を拡大するには、月額料金のテコ入れが必要になるかもしれない、と分析しています。
大手キャリア各社は、MNPでの転入者向けの端末代金値引きや、データ通信料金・基本料金の割引を行っています。スマホの発売初期に購入したユーザーは、月額料金が多少高くなっても利便性や楽しさで上回る魅力にお金を払っていました。スマホの急激な普及期を過ぎつつある今後、携帯電話各社が料金重視のユーザーを取り込むための料金戦略を打ち出してくる可能性もあります。
参照元:MM総研
執 筆:hato
iPhone Mania編集部
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