MacBookのiSightカメラをハッキング、知らぬ間に撮影可能?
ワシントンポストの報道によりますと、最近高校生のハッカーの少年が、同級生の女子生徒が自宅で使っているMacに付属するカメラを利用して、本人に気付かれないようヌード写真を撮影し、彼女を脅迫しようとして捕まったそうです。
AppleのFace Timeカメラではスクリーン上部に付いている緑色のライトが使用中は常に点灯するようになっているのですが、カメラの使用とライトの点灯が別々に機能するように改ざんされていました。FBIが犯罪捜査のため、過去に似たようなソフトを使用したことがあるようですが今回は様子が違うようです。
元FBI、PCのカメラの遠隔操作は可能
「プライバシー尊重派は、カメラの遠隔操作を長年懸念してきましたが、社会一般的には少なくとも警告ライトを無効にすることは不可能だと言われてきました。しかし最近では、そうではないことが証明されています。」と、元FBI本部の操作技術部門管理職のマーカス・トーマス氏はワシントンポストの記事の中で述べています。FBIは数年前から、警告ライトを点灯させずに、つまりPCの持ち主に撮影していることを気づかれることなく、PCのカメラを操作することを可能にしています。
iSightカメラのぜい弱性はウェブ上で公開されている
ジョンズホプキンス大学の2人の学生がAppleのiSightカメラの使用中に緑色のライトを点灯させないようにしたり、基本ソフトであるOSXのカーネルを書き換えてLEDを操作するのを防ぐ機能を無効にする方法を見つけています。これはウェブ上でも公開されていますが、彼らが指摘したぜい弱性は2008年以降に生産されたMacにはあてはまりません。しかし、実際には新しいマシンにも似たようなハッキングの方法が存在しているようです。
Appleのカメラシステムの具体的なハッキング事例
同大学の調べでは、過去の脆弱性によると、カメラが使用される際には常にライトが点灯しているのを確認することになっているのですが、あるソフトウェアはこれをバイパスする設計になっているようです。この事件の容疑者が、同級生のMacをハッキングするのに具体的にどんなソフトウェアのパッケージを使用したかは明らかにされていませんが、同大学のこの報告はAppleのカメラシステムのセキュリティを侵すことができると公に認めた初めてのケースとなります。
Macを使用している人はちょっと心配になる記事です。iPhoneやiPadにもiSightカメラは搭載されていますが、カメラシステムの基本的な設計は同じなのでしょうか?
不審なアプリケーションをダウンロードしないとか、信用できる相手以外には自分のMacにアクセスさせないなどの一般的なセキュリティの常識を守るのはもちろんですが、それでも心配な方は、カメラにテープを貼っておくことが最善の方法かもしれませんね。
参照元:MacRumors
執 筆:リンゴバックス