Appleが開発者向けに提供を開始した「watchOS27.2ベータ2」において、watchOS27で廃止された「Appスイッチャー(アプリ切り替え)」機能が復活していることが明らかとなりました。ただし、操作方法は「Digital Crownのダブルクリック」ではなく、「アプリ内で画面下部を長押し」するという新しいジェスチャーへと変更されています。
watchOS27.2ベータ2における主な変更点
- 新たなAppスイッチャーの起動方法
- アプリ起動中に画面の下端を長押しすると、画面下部からAppスイッチャーが起動します。
- 踏襲された基本操作
- 起動後はDigital Crownを回転させて最近使用したアプリをスクロール選択できるほか、カードを左スワイプして「X」をタップすることでアプリの終了・削除が可能です。
- 物理ボタンのショートカットは未復活
- 従来のDigital Crownの2回押しによる呼び出し機能は、今回のベータ版でも復活していません。
なぜ「画面下長押し」に変わったのか
Digital Crownの2回押しに戻さず、あえて画面タップのジェスチャーを採用した背景について、いくつかの理由が推測されます。
Live Rewind導入に伴う機能割り当て変更
watchOS27では、Apple Watch Series 12やUltra 4向けに「Live Rewind」機能が割り振られたことで、Digital Crownのダブルクリックによる動作が置き換わりました。物理ボタンに複数のショートカットが重なって誤作動を起こすのを防ぐため、操作のバッティングを避ける意図があったとみられます。
OS全体の「エッジ操作」との一貫性
watchOSには以前から、アプリ起動中に画面の上端や下端を長押ししてスワイプすることで、「通知センター」や「コントロールセンター」を引き出す操作が存在します。今回導入された「画面下長押し」もこの作法を踏襲したものであり、画面端からのジェスチャー操作としてルールの一貫性を高めようとしている可能性があります。
新ジェスチャーの実用性とユーザーへの影響
マルチタスク派の作業効率向上
「ワークアウト中に音楽アプリへ切り替える」「タイマー計測中に計算機を使う」といった場面で、ホーム画面を経由せずにアプリ間を移動できる利便性が戻るため、頻繁に複数アプリを行き来するユーザーにとっては大きな改善になると見込まれます。
アプリUIとの干渉と「慣れ」
誤タッチ・誤起動のリスク
アプリによっては画面最下部に「再生・停止」や「追加メニュー」などのUIが配置されているケースがあります。それらをすばやくタップしようとした際に「長押し」と判定され、意図せずスイッチャーが立ち上がってしまう可能性が懸念されます。
操作の慣れが必要
長年Apple Watchを利用してきたユーザーにとって「Digital Crownの2回押し」は身体に染み付いた操作となっているため、画面タップへの切り替えには一定の慣れが必要になるかもしれません。また、このジェスチャーは「アプリ起動中」専用のため、文字盤画面からは呼び出せない点に注意が必要です。
正式リリースに向けた展望
watchOS27で削除されていたAppスイッチャーですが、ベータの段階で新たなアプローチによる再導入が試みられている点からは、ユーザーのフィードバックを受けた改善の姿勢がうかがえます。
この仕様がそのまま正式版(10月頃と予想されるアップデート)に採用されるか、あるいは感度調整などのさらなるブラッシュアップが行われるかについて、今後の動向が注目されます。
Photo:9to5Mac
