Apple、新iPhoneの初期発注台数を大幅増加〜AIスマホに自信

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AppleiPhone16シリーズの初期出荷台数を昨年より10%増加させる見込みです。売上の多くを占める中国市場では地元メーカーに押され気味のAppleですが、独自生成AI「Apple Intelligence」の投下で、世界的に買い替え需要を大きく掘り起こせると考えているようです。

iPhone15シリーズより売れると判断

サプライヤー事情に詳しいNikkei Asiaによると、AppleiPhone16シリーズの初期出荷台数を8,800万台から9,000万台と見込んでいるそうです。

iPhoneの部品を請け負う各サプライヤーに、Appleは部品を発注する必要があるため、発注台数や見通しを公式発表せずとも、おおよその台数が推測できるというわけです。

これは昨年のiPhone15シリーズの8,000万台を10%〜11%上回る数字で、Apple Intelligenceを引っ提げて登場する新シリーズの売れ行きに、Appleが強い自信を持っていることがうかがえます。

中国スマホ市場での苦戦も何のその?

iPhone売上の多くを占める中国市場では、このところ中国ベンダーの勢いが増しており、Appleは2024年台1四半期にシェア1位の座をHuaweiやHonor(元はHuawei傘下)に明け渡すと、第2四半期には6位にまで順位を落としました。

また昨年は中国外務省がiPhoneの安全リスクに対して懸念を表明しており、Nikkei Asiaは、主力となる中国市場で厳しい戦いが予測されるとし、慎重な態度を取るサプライヤーの声を紹介しています。

しかしAppleが、こうした地政学的な事情を踏まえていないとは考えにくく、逆風を上回るだけの買い替えニーズを掘り起こせると判断しているとみるのが適切なように思われます。

事実、消費者のApple Intelligenceへの期待ははっきりと数字として表れており、調査企業CounterpointはiPhone16の登場をきっかけとしてAIスマホへの需要が高まり、2024年〜2025年は世界スマートフォン市場全体が回復するのではないかと推測しているほどです。

Source:Nikkei Asia

Photo:X/Theapplehub

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