iPhoneの通知が鳴るたびに、作業が中断されてしまう。
通知確認のついでにYouTubeやTikTokを開いてしまい、気づいたら30分が経過している…。
これはもはや現代人の“あるある”です。
そこで筆者は思いました。
「iPhoneの集中モードを1日中オンにしたら、本当に集中できるのか?」と。
Appleが誇る“集中力支援機能”である「集中モード」。
通知を一時的にオフにできることで知られていますが、果たしてどれほどの効果があるのでしょうか?
今回は、iPhoneユーザーの誰もが感じている”通知疲れ”からの解放を目指し、実際に「1日中集中モードで生活してみる」という体験型の検証を実施しました。
検証のルール|集中モード生活の過ごし方
実験期間は、ある平日の1日。
起床から就寝まで、すべての時間帯で集中モードをオンにして過ごします。
使用端末:iPhone 16 / iOS18.3
使用した集中モードの種類:仕事用モード(平日の日中)、パーソナルモード(帰宅後〜就寝まで)
設定内容は以下の通りです。
通知を遮断するアプリ:SNS全般(Instagram、X、YouTube、TikTok等)、LINE、Slack、メール等
通知を許可したアプリ:電話(緊急用)、カレンダー、リマインダー
時間スケジュール:7:00〜21:00(仕事モード)、21:00〜翌7:00(パーソナルモード)
あらゆる「気を散らすもの」をシャットアウトし、1日中「通知のない世界」に没入してみました。
検証結果|「集中モード」だけで1日生活してみたら意外な変化が…
朝の目覚めから夜の就寝まで、LINEもSNSも通知なし。
“デジタル静寂”の中で過ごした結果、多くの気づきと変化がありましたので、朝・昼・夕方〜夜の3つの時間帯に分けて紹介します。
朝の時間帯|静寂の中で迎える朝のはじまり
朝7時、目覚ましの音で目を覚ます。
普段であれば、iPhoneのロック画面にはLINEやSNSの通知がズラリ。
しかし今日は、何も表示されていない。
静かすぎて逆に不安になるほどでした。
寝ぼけながらiPhoneをダラダラと触る癖も、通知がなければ自然となくなります。
「今日は何のDMが来てるかな」「誰かタグ付けしてくれてるかも」など、そんな思考からも解放され、すぐに洗顔と朝食の準備に取りかかれました。
通勤中も、いつもならAirPodsでYouTubeを流しながらSNSチェック。
しかし今日は無音に近い移動時間。
代わりにポッドキャストに集中でき、朝の時間が自分だけの時間として充実した印象です。
ただ一つ不安だったのは、「もし家族などから重要な連絡が来ていたらどうしよう」というモヤモヤ。
通知が来ないことの安心感と引き換えに、少しだけ社会から切り離された感覚がありました。
昼の時間帯|“通知ゼロ”の仕事は本当に集中できるのか?
午前9時、仕事スタート。
PCのSlackやメールは通常通り使いますが、iPhoneは“ほぼ文鎮”。
通知は一切届きません。
気づけば、2時間以上も一度もスマホを手に取らずに過ごしていたのです。
これが思った以上に快適。
LINE通知が鳴らないだけで、集中力の持続時間が目に見えて伸びました。
特にライティングや資料作成など“深い作業”をする場面で、集中モードの恩恵は大きく感じました。
昼休みは、普段であればSNSで最新の話題をサクッとチェック。
しかし今日はそれができなかったので、代わりに久々に紙の本を読みました。
これが想像以上に心地良く、気が散らないことで内容がスッと頭に入り、休憩時間が「本当に休める時間」に変化しました。
まさに小さな”デジタルデトックス”です。
夕方〜夜の時間帯|通知がない夜は孤独?自由?
仕事を終えて帰宅。
パーソナル用の集中モードに自動で切り替わります。
ここでようやくSNSやYouTubeなどの通知も遮断。
正直、寂しいです。
YouTubeの「おすすめ動画」や、Instagramのストーリーズ通知が来ないだけで、世の中の流れから取り残されたような気分になります。
SNSのタイムラインに依存していた自分に気づかされました。
一方で、解放感も。
YouTubeの“沼”に落ちることもなく、家族との会話や夕食に集中できました。
通知に気を取られないと、人との時間をより丁寧に過ごすことができた気がしました。
ただ、友人との予定調整などは若干不便。
LINEの通知が来ないことで、返信が遅れたり、連絡にタイムラグが生じるのは否めません。
夜は通知に追われず、自分のペースで読書やお風呂を楽しみました。
睡眠前に画面を見ることもなく、久々に深く眠れた気がします。
やってみてわかった「集中モード」のリアルな効果
今回の検証を通して、「集中モード」の真の効果が見えてきました。
「集中モード」のメリット
・明らかに集中力が上がる
・通知のストレスから解放され、精神的に余裕が生まれる
・バッテリーの消費も少なくなり、iPhoneの充電持ちが良くなる
「集中モード」のデメリット
・緊急連絡の見逃しリスク
・SNSやLINEからの“社会的孤立感”
・結局アプリを開いて確認してしまう「通知依存の癖」
1日という短期間だったからこそ、こうした「気づき」が得られたのだと思います。
これが1週間続くとなると、また別の課題も見えてきそうです。
まとめ・今後の活用法|通知に振り回されない習慣を
今回の検証で、集中モードの効果は間違いなく実感できました。
ただ、ずっとオンにしておくのはやや非現実的。
そこでおすすめしたいのが、”午前中だけ集中モード”という活用法。
人間の集中力は午前中に最も高まるとされているため、この時間帯だけ通知をオフにするだけでも、仕事や学習効率は劇的に変わります。
また、集中モードは自分の生活リズムに合わせ、例えば以下のように細かくカスタマイズ可能です。
- 特定のアプリだけ通知許可
- 電話だけ鳴らす設定
- 自動オンオフのスケジュール登録
これらをうまく活用することで、「スマホに使われる生活」から「スマホを使いこなす生活」へとシフトできるはずです。
まずは、あなたも“1日だけ”試してみませんか?
通知に邪魔されない時間は、想像以上に快適で、そして自分らしさを取り戻せる時間です。