スマホ通信、繋がりやすいキャリアは?繋がりにくい場面は?MMD研究所が調査

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MMD研究所は7月30日、「スマートフォンの通信の繋がりに関する調査」の結果を発表しました。この半年間にスマートフォンの繋がりにくさを感じたユーザーは36.9%で、繋がりにくさを感じた割合が最も高かったのは「モバイル決済の支払い画面の表示が遅い」でした。通信会社別では、ソフトバンクとKDDIの繋がりやすさが高く評価されています。

外出時の繋がりにくさ、36.9%が経験

MMD研究所の「スマートフォンの通信の繋がりに関する調査」は、通信契約しているスマートフォンを所有する18歳〜69歳の男女10,000人を対象とした予備調査と、大手4キャリアの契約者2,000人(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの各500人x4社)を対象とした本調査で構成されています。調査期間は2024年7月13日〜15日です。

今回の調査で、4キャリアには各社のオンライン専用プランとサブブランドを含んでいます。

最近半年間に、外出時にスマートフォンの通信の繋がりにくさを経験したかを尋ねたところ、36.9%が繋がりにくさを経験していました。

繋がりにくさを感じたシーン、1位はモバイル決済表示の遅さ

繋がりにくさを経験した回答者が、最近半年間で経験したこと(複数回答可)として最も多かったのは「モバイル決済の支払い画面の表示が遅い」の30.5%でした。

このほか、上位には「LINEなどのコミュニケーションアプリの繋がりが悪い」24.9%、「メールの繋がりが悪い」20.0%、「コンサート会場など混雑した場所でのインターネットの繋がりが悪い」17.6%などが並んでいます。

通信会社別の繋がりやすさ、ソフトバンクが全項目でトップ

大手4キャリアの契約者2,000人に、最近半年間における外出中の通信の繋がりやすさをシーン別に聞いたところ、「繋がりやすかった」「やや繋がりやすかった」を合計した繋がる割合が最も高かったのは「電車やバスなど、公共交通機関での移動中」の45.2%でした。

このほか「繁華街」45.0%、「主要都市のターミナル駅(東京、名古屋、大阪など)」40.0%などが続いています。

通信会社ごとに、「繋がりやすかった」「やや繋がりやすかった」を合計した割合は、すべてのシーンと総合(全体)のいずれも、ソフトバンクがトップとなりました。

サービス別満足度、KDDIが4項目、ソフトバンクが2項目でトップ

大手4キャリア契約者に、最近半年間での繋がりやすさへの満足度をサービスごとに聞いたところ、各サービスで「満足」「やや満足」を合計した満足度が最も高かったのは、「インターネットブラウザ」の70.2%でした。

2位は「通話(LINE通話など)」の69.9%、3位が「QR・バーコード決済」の62.9%でした。

通信会社別に満足度トップを獲得したサービス数を比較すると、KDDIが4項目(通話、インターネットブラウザ、SNS、総合満足度)で、ソフトバンクが2項目(QR・バーコード決済、オンライン動画サービス)でトップとなりました。

筆者所感:ストレスを感じる通信によるモバイル決済のトラブル

この半年間に繋がりにくさを経験していない回答者が6割強という結果や、通信会社別の集計結果から、日本の通信サービス品質がスマートフォン普及初期の十数年前と比べて向上し、かつては繋がりやすさで苦戦していたソフトバンクが高く評価されるようになり、変化を感じました。

繋がりにくさを経験した場面の1位は「モバイル決済の支払い画面の表示が遅い」でしたが、モバイル決済関連では、6位「モバイル決済の支払いができない(障害を除く)」14.6%や、13位「モバイル決済のチャージができない」8.4%も入っており、すでに生活インフラの一部として定着したモバイル決済の利用が、通信状態によって妨げられることにストレスを感じるユーザー像が伺えます。

筆者も通信が繋がりにくい地下のお店で、QRコード決済が利用ができなくて戸惑った経験を思い出しました。

通信会社別に繋がりやすさを分析した結果からは、ソフトバンクとKDDIの評価が高い一方で、NTTドコモと楽天モバイルがやや苦戦している印象を受けます。

各社ともに通信の改善には力を入れており、特に楽天モバイルは2023年10月に獲得したプラチナバンドを用いた商用サービスを6月27日から開始するなど、今後の繋がりやすさの改善が期待されているだけに、今後の動向にも注目したいところです。

Source: MMD研究所

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