Bloombergのマーク・ガーマン記者がニュースレター「Power On」の有料購読者向け質疑応答コーナーで、Appleが将来的にジョナサン・アイブ氏の会社を買収する可能性と、CarPlay Ultraに関する感想を伝えています。
Appleがアイブ氏の会社を買収する可能性は低いと予想
ガーマン記者は有料購読者からの「Appleがアイブ氏の会社を買収する可能性はありますか」との質問に対し、「ティム・クック氏がアイブ氏の会社を買収し、Appleに復帰させることはないだろう」と回答しています。
その理由についてガーマン記者は、アイブ氏のAppleからの退職は良い条件で決着したわけではなかったこと、Appleが30億ドル(約4,350億円) を上回る企業買収を行った実績がないことを挙げています。
更に、アイブ氏の会社はOpenAIとの協業などで注目を集めているものの実製品としてまだ形が見えていないことに加え、従業員の殆どが元Appleのデザイナーやエンジニアであることも状況を複雑化させているとガーマン記者は伝えています。
そうしたことを考えると、Appleがアイブ氏の会社を買収し復帰させることはないというのが、ガーマン記者の見立てとなっています。
CarPlay Ultra関する評価は厳し目
ガーマン記者は今回のPower Onの質疑応答コーナーで、CarPlay Ultra関する評価にも返答しています。
CarPlay Ultraがアストンマーティンに初搭載されたのは一般消費者向けのビジネスを主体としているAppleにとって、あまり良い印象を与えない(試すためにはかなり高価な搭載車両を購入する必要が生じるため)と指摘しています。
CarPlay Ultraは空調や電動シートの操作や位置のメモリなどにもアクセスしますが、トヨタなどは独自OS「アリーン」を開発して各車両への搭載を開始していますので、こうした部分を外部の企業に開放する可能性は低いと予想されます。
Source: Power On/Bloomberg