ASML旧型マシンもNG!オランダが中国規制を強化

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半導体製造に欠かせない装置のメーカーである蘭ASMLは、これまでの最新機器の中国への輸出規制に加え、旧型マシンの中国への出荷にも政府の承認が必要となりました。旧型マシンでも最新技術を使用すれば高度なチップ製造が可能になるためだと説明されています。

旧型マシンも輸出規制の対象に

これまでASMLの極端紫外線(EUV)露光装置の中国への輸出規制は、3ナノメートル(nm)または5nmのプロセス技術のチップが製造可能なマシンに限られていましたが、今回、旧型のマシンにも輸出規制がかけられることが判明しました。

旧型マシンの輸出規制はオランダ政府の主導によるもので、レイネット・クレーファー外国貿易相によれば、「旧型マシンを使ってより高度なチップの製造が可能になっている」ことが今回の決定の理由だとされています。

「高度なチップは軍用目的でも使用され得る」とされ、安全保障上の選択とも見ることができます。

なお中国は、オランダ政府がASMLの輸出規制を拡大する決定を下したことに対して、「不満である」との声明を発表しています。

ASMLの技術なしで先端チップを作れるとの報道も

中国はすでにEUV露光装置に頼らず先端チップを製造できる自己整合型クオドルプルパターニング(SAQP)という製造方法を確立しつつあると伝えられており、輸出規制の効果が薄れるのも時間の問題かもしれません。

中国企業が5nmのチップを作り始めた際には、何かしらの技術的特異点を超えた可能性があると判断できるでしょう。

Huaweiは昨年のフラッグシップモデルMate 60 Proで、欧米の技術に頼らずに7nmチップの搭載を実現しています。

Source: Wccftech, NOS, Reuters

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