Appleの小売部門トップのアンジェラ・アーレンツ氏、成功を生む企業文化を語る!

アンジェラ・アーレンツ氏

アンジェラ・アーレンツ氏
 
Appleの小売部門の総責任者であるアンジェラ・アーレンツ氏が、同社の成功の背景にある哲学をインタビューに語りました。

2015年、Apple Storeの従業員定着率は過去最高

Appleの小売部門を統括し、世界中の数多くのApple Storeオープンに立ち会ってきたアンジェラ・アーレンツ氏が、Fast CompanyにAppleの成功の秘密について語りました。

 
インタビューでアーレンツ氏は、2015年のApple Store従業員の定着率が81%と、過去最高となったことを明かしています。この理由として、従業員たちが「ひとつのApple」として一体感を持っていることを紹介しています。

 
アーレンツ氏は、Apple Storeの従業員を単なる店舗スタッフとは見ておらず、ジョナサン・アイヴ氏が作り出した製品にユーザーと一緒に触れる、Appleの幹部と見なしている、と語っています。

「人々の生活を変える」ジョブズ氏の価値観に「責任」を加えたクック氏

「店舗の従業員とクパチーノ(Appleの本社所在地)の社員に、共有された誇りという類似点を感じる、ということですか?」との質問にアーレンツ氏は、Apple入社1か月後に、夫に話した内容を明かしています。
 

Appleが世界で一番成功している企業である理由がわかりました。誇り・保護・価値観という文化がとても強いのです。
 
Appleは、『人々の生活を変える』ために設立されました。その精神は中心的な価値観として、今も引き継がれています。
 
ティム・クックCEOが、そこに『Appleをより良くして残すのが私たちの責任』、という彼なりの価値観を加えたのです。
 
これら2つの柱と文化がAppleを形成していて、それは店舗にも本社にも共有されています。

 
アーレンツ氏の言葉から筆者は、伝統的な日本企業が欧米式の経営にシフトする過程で置き去りにしてきたものを、Appleは今も大切にしているように感じました。

今も引き継がれるジョブズ氏の精神

スティーブ・ジョブズ氏がAppleを設立した当時の哲学が引き継がれていることは、ティム・クックCEOも昨年末のテレビ番組「60Minutes」のインタビューで明かしていました。
 
CBS「60Minutes」
 
また、同番組にはアーレンツ氏も出演し、次世代Apple Storeのモデルを紹介しています。

バーバリーCEOから転身、年俸はApple役員で最高額

アンジェラ・アーレンツ氏は、高級ファッションブランドのバーバリーのCEOから転身、Appleの小売部門最高責任者として2014年に入社しています。
 
ちなみに、2015年度のアーレンツ氏の年俸額は2,580万ドル(約31億円)で、ティム・クックCEOの1,030万ドル(約12億円)をはるかに超える、Apple役員で最高額です。

 
 
Source:Fast Company
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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