BTSの朝鮮戦争発言が中国で大炎上〜Samsungは急きょ製品取り下げ

    samsung bts

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    韓国発の世界的な人気アイドルグループBTSが、朝鮮戦争における米韓の“痛みの歴史”に言及したことで、この戦争で敵国だった中国ではSamsungのGalaxyシリーズなど、BTS関連製品のに不買運動にまで発展しています。

    “痛みの歴史”は敵国側も同じ

    “炎上”の引き金となったのは、BTSでリーダーを務めるRM(キム・ナムジュン)の発言です。米韓の良好な関係維持に貢献した人物に送られる「ジェームズ・A・ヴァン・フリート賞」の受賞スピーチで、RMは1950年に朝鮮半島で起きた朝鮮戦争について言及し「二カ国が共に経験した、多くの男女が犠牲となった痛みの歴史を我々は心に刻んでいく」と述べました。
     
    一見すると何の問題もなさそうなスピーチですが、朝鮮戦争は韓国側を米国が、北朝鮮側を旧ソ連と中国が支援した歴史的背景があります。そのため、BTSが“痛みの歴史”に言及することを、敵国として同じく犠牲を払った旧ソ連や中国、そして北朝鮮は快く思わない可能性があるのです。

    オンラインストアからBTSモデルが消える

    やはりとも言うべきか、中国のインターネットではRMの発言が大問題となり、各社がBTS関連の製品をオンラインストアから削除するという事態に発展しました。中国は公称で18万人の中国人兵士が戦争で亡くなったと主張しています。
     
    例えば、SamsungはGalaxyのイメージキャラクターにBTSを起用していますが、AlibabaのTmall(天猫)や京東商城のJD.comといったオンラインモールでは、Galaxy S20+ 5GやGalaxy Buds+のBTSエディションの販売が急きょ取り下げられました。このほか、スポーツブランドのFilaや自動車企業のHyundaiも同様にBTS関連のコンテンツを削除しています。
     
    SNSでは「BTSは中国で金を稼ぐべきではない」「中国で金儲けしたいなら、中国人の気持ちも考えるべきだ」といったコメントで溢れ返り、中国の政府系メディア環球時報(Global Time)も、BTSファンの「戦争で命を落とした何千人もの中国の兵士がいた。韓国人だからそう言えるのだろうが、私は中国人だ。強い態度を示すために、怒りを表明し、BTSのファンクラブを止めることにした」といったコメントを紹介しています。
     
     
    Source:Global Time,BBC
    Photo:Samsung
    (kihachi)

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