Apple、実店舗で血糖値測定器「One Drop」の販売スタート~糖尿病患者向けに

    one drop 糖尿病 血液 測定器 グルコース

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    Appleは米国のオンラインストアに続き、一部Apple Storeでも、血糖値を測定できる「One Drop Chrome Blood Glucose Monitoring Kit」を新たに発売しました。糖尿病患者向けのモニタリングシステムで、改めてAppleのヘルスケア業界参入への強い意欲がうかがえます。

    手軽に血糖値を集計できるアクセサリ

    One DropはBluetoothでiPhoneやApple Watchと連動させることで、プレインストールされている「ヘルスケア」アプリなどに血糖値を記録することができる測定器です。
     
    専用の細い針を指先に刺し、採取した血をOne Dropに装着された試験紙に塗布します。すると僅か数秒でモニターに血糖値が表示され、Bluetoothを通じてアプリにも数値が記録されます。
     

     
    価格は69.95ドル(約7,700円)で、現在はアメリカのみの販売となっています。

    ヘルスケア業界への強い意欲うかがえる

    これまでにもOne DropはAppleのオンラインストアで購入することができましたが、実店舗での発売はありませんでした。今回の販売開始によって、Apple製品ではないものの、Apple Storeで購入できる唯一の血糖値測定器となります。
     
    これについて米メディアCNBCは、Appleがヘルスケア業界にどうやって参画してくるかを示す典型例だとし、One Dropの販売は「消費者の動向に合わせた製品を販売、ヘルスアプリを通してデータを収集、iPhoneやApple Watchを個々人の健康のためのハブ(拠点)にする」戦略の一環だと指摘しています。

    Apple製品を通じて病気の進展を未然に防げる日も

    ヘルスケア分野でAppleがカバーしようと計画するのは、単なるデータ記録と収集だけではありません。
     
    すでに、Apple Watchを含むウェアラブルを通して収集された膨大なデータを機械学習で分析することにより、85%の正確さで糖尿病の有病者を発見できるとする研究が登場しています。また、心拍数の異常や、睡眠時無呼吸、高血圧の診断も高精度で可能です。つまりAppleの提供するプラットフォームを通じて、個人が医者の診断を待たず、病気の深刻化を未然に防ぐことも可能になりつつあるのです。
     
    One Dropのジェフ・ダッチス最高経営責任者(CEO)はCNBCの取材に対し、「高額で官僚的、非データ分析型の現行ヘルスケアシステム」を、Appleが打ち出す消費者視点でデータ分析型のセルフケアサービスが変革していくだろうと語りましたが、Appleは医療のあり方を根底から変えようとしているのかも知れません。
     
     
    Source:CNBC
    Photo:Apple
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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