スマホ販売に大きな変化「端末代金と通信料金の完全分離」定めた法改正、国会提出へ

総務省

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スマートフォンの端末代金と通信料金の完全分離などを定めた電気通信事業法の改正案が、自民党の部会で了承され、3月上旬に今国会に提出される、と共同通信が報じています。法改正後は、スマートフォンの販売方法に大きな変化が見込まれます。

総務省有識者会議の「緊急提言」から国会提出へ

今国会に提出されることとなった電気通信事業法の改正は、2018年11月に総務省の有識者会議「モバイル市場の競争環境に関する研究会」が案を提示した「モバイルサービス等の適正化に向けた緊急提言」で盛り込まれていたものです。
 
緊急提言では、通信料金と端末代金の完全分離、「2年縛り」「4年縛り」などの期間拘束の禁止、分かりにくい料金プランの禁止による「シンプルで分かりやすい料金プランの実現」のための法改正が求められています。

端末代金の分割割引は禁止へ

高価な最新スマートフォンの販売時に複数年の分割払い契約を結び、通信料金から端末代金分を割引する「2年縛り」「4年縛り」と呼ばれる販売手法は、端末購入時の負担額が抑えられる反面、通信料金高止まりの原因になっている、などと批判を浴びてきました。
 
このほか、総務省が携帯キャリアを指導しても、実際に販売する販売代理店を指導する方法がなかったことを受けて、販売代理店を事前登録制とし、不適切な行為があった場合は総務省が直接指導できるようになります。

法改正を前に「駆け込みセール」過熱か

電気事業通信法の改正案が3月上旬に今国会に提出され、順調に承認されれば、近いうちに携帯電話ショップなどの広告でよく見かけた「実質0円」などの販売は禁止されることとなります。
 
家電量販店など一部の販売現場では、早ければ4月にも法律が改正されるのを見越して、「iPhone XRが一括1円」などの大幅な値引き販売が行われています。
 
携帯電話業界は、新年度・新学期を前にした春の商戦期ということもあり、数年前にもあったように、一時的に「駆け込み販売」が過熱する可能性もあります。
 
しかし、こうした安売りには、適用条件として有料サービスや商品の契約が求められる場合も多く、利用する方は「本当に得になるのか」冷静に検討することをお勧めします
 
 
Source:共同通信
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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