第4四半期スマホ市場シェア、AppleがSamsungにせり勝つ

    https://pixabay.com/ja/動画-映像-ムービー-アニメーション-ビデオ-スマホ-1240742/

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    2016年第4四半期の世界スマートフォン販売台数をベースとした市場シェアで、Appleが0.1%と僅差でSamsungにせり勝ったことがわかりました。

    Appleが僅差で首位に

    2016年第4四半期(10月−12月期)における、世界のエンドユーザー向けのスマートフォン販売台数は4億3,200万台で、前年同期から7%増えたと調査会社Gartnerが報告しています。
     
    またベンダー別販売台数ではAppleが約7,700万台でSamsungの約7,680万台を上回り、販売台数ベースの市場シェアでSamsungの17.8%に対し17.9%と、僅差で首位となりました。
     
    Appleが前回第4四半期で首位に立ったのは、iPhone6/6 Plusを発売した2014年第4四半期です。
     

    ベンダー 2016年第4四半期販売台数 2016年第4四半期シェア(%) 2015年第4四半期販売台数 2015年第4四半期シェア(%)
    Apple 77,038.9 17.9 71,525.9 17.7
    Samsung 76,782.6 17.8 83,437.7 20.7
    Huawei 40,803.7 9.5 32,116.5 8.0
    Oppo 26,704.7 6.2 12,961.5 3.2
    BBK Communication Equipment 24,288.2 5.6 11,359.4 2.8
    その他 185,921.1 43.1 191,708.4 47.6
    合計 431,539.3 100.0 403,109.4 100.0

    2016年第4四半期のエンドユーザーに対する世界スマートフォン販売台数(単位:1,000台)

    響くGalaxy Note 7のリコール

    Gartnerによると、Samsungは2四半期連続でスマホ販売台数を落としており、2016年第4四半期の販売台数は前年同期と比べ8%減となりました。これには爆発事故多発でリコール、生産中止となったGalaxy Note 7が大きく影を落としています。
     
    またHuawei、Oppo、BBKといった中国メーカーが、ミッドレンジ・エントリーレベルのスマホ市場で力を伸ばしてきたことも、Samsungの出荷台数減に影響した模様です。

    中国主要スマホベンダーのシェアが7%拡大

    2016年第4四半期は、中国ベンダーの勢力拡大が目立ちました。中国の上位3ベンダーであるHuawei、Oppo、BBKを合わせた市場シェアは21.3%となり、前年同期から7.3%拡大しています。
     
    Huaweiは、Galaxy Note 7が販売中止となった第4四半期という絶妙のタイミングで「Mate 9」を発売、Note 7の代わりとして受け入れられた、とGartnerは分析しています。
     
    また2017年第1四半期中には、Amazonの音声アシスタントAlexaを搭載したMate 9が米国でリリースされるため、2位のSamsungとの差がさらに縮まると見られています。実際、2015年第4四半期にはSamsungとHuaweiの販売台数の差は5,000万台以上でしたが、2016年第4四半期には約3,600万台まで縮小しています。
     

    ベンダー 2016年販売台数 2016年シェア(%) 2015年販売台数 2015年シェア(%)
    Samsung 306,446.6 20.5 320,219.7 22.5
    Apple 216,064.0 14.4 225,850.6 15.9
    Huawei 132,824.9 8.9 104,094.7 7.3
    Oppo 85,299.5 5.7 39,489.0 2.5
    BBK Communication Equipment 72,408.6 4.8 35,291.3 2.5
    その他 682,314.3 45.6 698,955.1 49.1
    合計 1,495,358.0 100.0 1,423,900.4 100.0

    2016年のエンドユーザーに対する世界スマートフォン販売台数(単位:1,000台)

    OS別ではBlackBerryのシェアが「ゼロ」に

    GartnerはスマホのOS別市場シェアも発表しています。それによると2016年第4四半期には、GoogleのAndroidのシェアが81.7%に達しています。Gartnerによれば、2016年通年では前年からシェアを3.2%拡大、84.8%になったとのことです。年ベースでシェアを拡大したのはAndroidのみでした。
     
    この調査結果から浮き彫りになったもうひとつの興味深い点は、BlackBerryのシェアがゼロになっていることです。MacRumorsによれば、ピークだった2009年には約20%の市場シェアを持っていました。
     
    かつては市場を席巻したBlackBerryですが、iPhoneの登場以降、ユーザーの需要の変化に対応できず、現在はソフトウェア業へと事業を転換。スマホのブランドは中国のTLC Communicationへと売却しています。
     
    事業縮小を続けているMicrosoftのWindowsスマホも、今年の第4四半期にはシェアゼロまで落ち込む可能性が高そうです。
     

    OS 2016年第4四半期販売台数 2016年第4四半期シェア(%) 2015年第4四半期販売台数 2015年第4四半期シェア(%)
    Android 352,669.9 81.7 325,394.4 80.7
    iOS 77,038.9 17.9 71,525.9 17.7
    Windows 1,092.2 0.3 4,395.0 1.1
    BlackBerry 207.9 0.0 906.9 0.2
    その他OS 530.4 0.1 887.3 0.2
    合計 431,539.3 100.0 403,109.4 100.0

    2016年第4四半期のエンドユーザーに対するOS別世界スマートフォン販売台数(単位:1,000台)
     
     
    Source:Gartner,MacRumors
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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