シャープ、中国の鄭州に1,000億円かけOLEDパネル工場を建設へ

    foxconn フリー素材 flickr

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    Foxconnに買収されたシャープが、中国の鄭州に有機EL(OLED)パネルの工場を建設する方針を固めていることが分かりました。次世代iPhoneへの供給が狙いだと考えられています。

    中国を軸足とした生産

    当初は堺工場でのOLEDパネル生産を予定していたシャープですが、その後の発表によって、同工場はあくまでも試作ラインとして稼働させることが明らかにされ、本格的な生産は中国で行うことが分かっていました。
     
    今回、Nikkei Asian Reviewが明らかにしたのは、鄭州に建設されるOLEDパネル工場には最低でも1,000億円がかけられるという事実です。シャープの発表によれば、OLEDパネルの生産に向けて総額2,000億円の支出を予定しており、その約半分が同工場の建設に当てられることになります。

    OLEDディスプレイの本格採用が始まる

    シャープがここまでOLEDパネルの生産に力を入れるのには、AppleからiPhone向けディスプレイの受注を獲得する狙いがあります。
     
    iPhoneは2017年後半に発表が予定されているiPhone8(仮称)より、OLEDパネルが採用されると言われています。iPhone8でこそ、供給の問題から採用は一部のモデルに限られますが、将来的にはすべてのiPhoneにOLEDが搭載されると考えられています。そのため、Samsungに続く形で現在、シャープのほかにもLGJDIなどが生産ラインの確立にしのぎを削っています。
     
    また、iPhoneがOLEDディスプレイを採用することによって、他ベンダーもAppleに続いて従来の液晶(LCD)ディスプレイから舵を切ってくることが予想されるため、OLED市場は2017年より年々拡大していくことが見込まれています。
     
    シャープは2018年に試作生産を開始、2019年より本格的な供給に乗り出す予定です。このほかに同社は、MacBook Pro向けにIGZOディスプレイの供給も噂されているだけに、ひとまずはFoxconn傘下となって順風満帆といったところでしょうか。
     
     
    Source:Nikkei Asian Review
    Photo:Flickr−iphonedigital
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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