「叫んでいるだけでは何も変わらない」クックCEO、トランプ氏の会合に参加の理由述べる

ティム・クック トランプ 会談

ティム・クック トランプ 会談
 
以前はドナルド・トランプ氏に批判的態度をとっていたAppleのティム・クック最高経営責任者(CEO)がなぜ、テクノロジー企業とトランプ氏が集まる集会に参加したのか――Apple従業員からの社内掲示板での質問に対し、クック氏が回答していたことが分かりました。

従業員からの質問に回答

問題となっているのは、ドナルド・トランプ次期大統領がIT業界経営者を集めて意見交換を行った集会です。ティム・クックCEOはトランプ氏の当選が決まると早速電話をかけ、今回の全体会合に参加した後も、トランプ氏と個別に会談を行っています。その一方で、トランプ氏の主義主張はAppleと相容れない内容が多く、クック氏は大統領選挙前、トランプ氏の大統領当選を阻止する集まりに出席していたことも分かっています。
 
そんなクック氏が一体なぜ、積極的にトランプ政権と関係を持とうとするのでしょうか。質問した従業員の心境も理解できなくはありませんが、ティム・クック氏によれば、これは「Appleの方針を推し進めていくため」なのだそうです。

中に入らなければ、外にいるまま


クック氏は、政府が「我々に対し、ポジティブなやり方でもネガティブなやり方でも影響を与えることができる」とし、非協力的な態度をとることは、プライバシーやセキュリティ、教育、人権、環境問題、税制といったAppleの抱える課題を解決していくうえで、決して得策とはいえない、と述べました。
 

沢山の問題が存在しますが、これらの課題を推し進める方法は、参画することなのです。個人的に言えば、傍観席にいることが成功につながった例を知りません。こういった問題に影響を及ぼすには、中心部へ身を投じることが必要なのです。この国に限らず、EU、中国、南米どこであろうと、我々は参画します。賛同するかしないかにかかわらず、我々は参画するのです。この点こそが重要なのです。なぜなら叫んでいるだけでは、何も変わらないのですから。

 
なお、Microsoft創業者であるビル・ゲイツ氏もトランプ氏と早速会談し、技術革新に強い関心を持つ次期大統領のことを「誤解される面も多いが、彼は第2のジョン・F・ケネディになり得る」とまで賞賛しています。スピード感が求められるテクノロジー企業のトップならではの、素早い適応力ということでしょうか。
 
 
Source:TechCrunch,MacRumors,Independent
(kihachi)

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丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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