iPhone7のNFCチップは海外版も日本版と同じFeliCa対応と判明!

    Apple Pay 日本 Suica Felica

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    iPhone7/7 Plusに搭載されたFeliCa対応チップを搭載しているのは「総務省認定」の刻印が入った日本向け端末限定ではなく、世界共通であることが分かりました。

    世界のiPhone7に搭載されているNFCチップ、世界共通だった!

    ブログサイト気になる、記になる…によると、iFixitなどが公開したiPhoneの分解レポートから、各国で発売されているiPhone7の各モデルに共通のNFCチップが搭載されていることが分かりました。
     
    iPhoneは対応するLTE周波数の違いによりモデル番号が分かれており、たとえば日本で販売されているiPhone7は「A1779」です。分解レポートが公開されたのは、この「A1779」のほか、中国・香港向けの「A1660」、アメリカAT&Tや欧州向けの「A1778」の3モデルで、どのモデルにもNXP製のNFCチップ「67V04」が搭載されていた、とのことです。
     
    iPhone7 モデル
     
    これは、iPhone7/7 Plusがハードウェア的には欧米で普及しているNFC Type A/Bと、FeliCaのType Fの両方に対応していることを意味しています。
     
    先日、IT ProがApple関係者の話として、「NFC Type-A/BとFeliCaは同時利用できない」「FeliCaサービスを利用する場合はNFC Type-A/Bが無効化される」仕様になっているため、「Type-A/B方式のNFC決済に対応したカードを登録して海外で利用したいと考えた場合、地域情報を日本国外に切り替えてFeliCaを無効化する必要がある」と、ソフトウェアの制御によってNFC Type-A/BとFeliCaを分けている、と報じています。

    日本の通勤ラッシュという過酷な環境を想定したFeliCa、国際規格の仲間入り

    日本の通勤ラッシュでの正確な自動改札という過酷な環境を想定して開発されたFeliCaは、200ミリ秒以内が完了する高速処理で、NFC Type A/Bの500ミリ秒以内より2.5倍も高速な処理が可能です。
     
    今年、NFCの国際標準団体であるNFC ForumがFeliCaのType Fを国際規格として認定しています。また、Appleが同団体の中核に位置することから、iPhone7のNFCチップは国際標準規格に対応した、ということなのでしょう。
     
    また、製造コストを考慮すれば、世界中で数億台単位が販売されるiPhoneのハードウェアを国別に作り分けるのは現実的ではなく、可能な限り共通化したいと考えるのが自然です。

    ソフト更新で世界共通仕様が可能に?

    今後、ソフトウェアの更新により日本で買ったiPhoneを使った海外でのApple Pay利用、訪日外国人がSuicaで改札利用が可能になるかは不明です。
     
    日本では、電波法の規定により、国内で使用する携帯電話等の無線通信装置の使用には総務省の認定が必要で、認定を受けると「技適マーク」がつくことになり、iPhoneの場合は電子表示を使用しています。
     
    iPhoneの技適マーク
     
    海外版端末を日本国内で使用することができるよう、昨年1月に総務省が電波法改正に向けて準備を進めていることを明らかになっています。
     
    もし、滞在している国・地域に応じて自動的に対応NFC規格が切り替わる仕様になれば、国内外でスムーズにNFCを使うことが可能となりそうです。4年後の2020年には東京オリンピックもあることですし、実現に期待を持ちたいところです。

     
     
    Source:気になる、記になる…, IT Pro, マイナビニュース
    Photo:Apple
    (hato)

     
     

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