Apple、自動運転車開発プロジェクトの従業員を大量解雇!?方向転換か

Apple Car

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Appleが自動運転者開発事業への参入を見直し、プロジェクトの一部を中止、関わってきた数十人の従業員を解雇した模様です。

すでに数十人をレイオフ

Appleは約2年前から、「プロジェクトタイタン」と命名した自動運転車の開発プロジェクトに秘密裏に取り組んでいることが度々報じられてきました。自動車業界から様々な人材を雇い、リソースを投じ、7月にはボブ・マンスフィールド氏が同プロジェクトの責任者となった、と伝えられています。
 
しかしNew York Timesが関係者3人から入手した情報によれば、プロジェクトの一部は中止され、すでに数十人がレイオフされたようです。Apple社内ではこのレイオフは、自動車プロジェクトの「リブート(再起動)」だ、と伝えられているとのことです。

プロジェクトの目的を方向転換

マンスフィールド氏のトップ就任以来、Appleはプロジェクトの目的を、自動車の設計と製造から、自動運転車向けの基礎技術開発へと大きく方向転換した模様です。
 
電気自動車には、バッテリーやセンサー、ソフトウェアなど、コンシューマーエレクトロニクスの技術が必要です。また自動運転車が登場すれば、公共交通網にも大きな影響を与え、個人が自動車を所有するという考え方も大きく変わるでしょう。
 
Appleは約2年前から電気自動車プロジェクトに着手し、バッテリー業界やマシンビジョン業界、自動車業界から多くの人材を採用してきました。
 
Apple社内からも同プロジェクトへと人材を異動させ、同プロジェクトに関わる社員は約18ヵ月間で1,000人を超えたとも伝えられています。しかしプロジェクトが拡大する一方でさまざまな問題が発生し、同時にApple独自の自動運転車を提供するという目標達成の難しさが露呈してきた、と関係者は語っています。

マンスフィールド氏のトップ就任は立て直しが狙いだった

当初プロジェクトタイタンを率いていたスティーブン・ザデスキー氏は今年、個人的な理由でAppleを退社。その後を引き継いだのがマンスフィールド氏です。
 
同氏は故スティーブ・ジョブズ氏と緊密な関係にありましたが、2013年に役員を退いてからは、社外専門家として時々Appleを訪れる程度でした。
 
そのマンスフィールド氏が呼び戻されたのは、プロジェクトの立て直しが目的だったようです。

 
 
Source:New York Times via AppleInsider
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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