iPhone、中国でAndroidと明暗分かれるも「希望の光はある」と専門家

    中国 iphone ios シェア huawei

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    中国でiOSのシェアが大幅に縮小する一方、同地域におけるAndroidのシェアが史上最高を記録していることが分かりました。

    iOSのシェア縮小はiPhoneの縮小を意味する

    調査会社のKantarが新たに公開したレポートで、中国の都市部における5〜7月のiOSのシェアが、前年同期比で4.4ポイント低下し、14.3%へと大幅縮小したことが分かりました。その一方で、Androidは5.6ポイントの伸びを記録し、シェアは85%と史上最高記録を達成しました。
     
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    背景にあるのは、ローカルベンダーであるHuaweiの大躍進です。今回の調査で、Huaweiは27.6%のシェアを獲得し、ベンダー別ランキングでXiaomiやAppleを抑えトップに立っています(KantarはSamsungを統計に含めていません)。
     
    中国でのiOSシェアの伸び率鈍化は、2015年12月〜2016年2月にかけて、シェアが22.2%で頭打ちとなったことに始まります。この時は中国の経済失速が理由だと言われていましたが、その後同国の経済が落ち着きを取り戻し、スマートフォン市場全体は安定した伸びを続けても、iOSのシェア率が回復することはありませんでした。

    アップグレード需要を喚起できるか

    しかし、KantarはAppleに「希望の光」が失われたわけではないと分析します。
     
    同調査会社のアナリストであるタムシン・ティンプソン氏によれば、iOSがインストールされているデバイスを持っているユーザーのうち、33%がiPhone6やiPhone6 Plusという状況で、ほとんどのユーザーがアップグレードする以前の段階なのだそうです。
     
    したがって、iPhone7の発売によって、Appleがアップグレード需要を喚起することに成功すれば、次の3ヶ月ではシェアが回復する可能性もあります。
     
    iPhoneの買い替えサイクルが長期化傾向にあるため、Appleも大幅アップデートサイクルを従来の2年から3年に伸ばしたとされています。
     
    そのため、iPhone7はマイナーアップデートにとどまり、「真打ち登場」はiPhone8を待つ必要があるとも言われていますが、中国スマートフォン市場でのシェア、ひいては自社の売り上げが中国ユーザーの買い替えに懸かっているとするならば、全力でAppleは「iPhone7がiPhone6sから大して変わっていない」という醒めた見方の払拭に努めてくるでしょう。
     
     
    Source:Kantar[1][2],VentureBeat
    (kihachi)

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