ティム・クック氏、スティーブ・ジョブズ氏の後を継いで丸5年!光と影を振り返る

Tim_Cook

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ティム・クック氏が、スティーブ・ジョブズ氏からAppleのCEOの座を引き継いで、現地時間8月24日でちょうど5年が経ちました。クック氏が率いたAppleの光と影を振り返ってみましょう。

ジョブズ氏が「輝かしい時代」を託したクック氏

スティーブ・ジョブズ氏は、CEOの座を降りるにあたって「Appleの輝かしく、最もイノベーティブな時代はこれから始まると信じている」と語りました。偉大なカリスマが厚い信頼を置いていたティム・クック氏が、正式にAppleのCEOに就任したのが現地時間の2011年8月24日でした。
 

大画面化したiPhone6の投入

iphone6 比較
 
クック氏最大の功績は、大画面化したiPhone6/6 Plusを2014年に投入したことでしょう。スマートフォン市場において、画面の大型化は避けられないトレンドでした。
 
iPhone6は記録的大ヒットとなり、Appleの企業価値を飛躍的に高めました。

環境保護や同性愛者の権利向上への取り組み

新本社や直営店の電力を再生エネルギーでまかない、アースデイを大々的に支援するなど、環境保護に熱心に取り組んでいます。
 
Apple アースデイ
 
「苦しんでいる人々の力になれれば」と、自らがゲイであることを明かして同性愛者の権利向上に取り組み、サンフランシスコでのイベントに参加するなど、社会貢献活動に積極的な姿勢を見せています。
 
Appleの株主である機関投資家の投資責任者、マイケル・オブチョスキ氏は「ティム・クック氏は最も親切で慈善的なCEOだ」と評価しています。

世界最大キャリア、チャイナモバイルとの契約

2013年12月、Appleは世界最大の契約者数を持つチャイナモバイル(中国移動)との契約を発表し、翌年1月からiPhoneの販売が開始されました。
 
中国で好まれるゴールドのボディカラーの効果もあり、iPhone5sの販売数増加に大きく貢献しました。

サービス部門での利益拡大

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Apple製品を軸にしたサービスへの注力も特徴です。音楽ストリーミング配信のApple Music、モバイル決済サービスのApple Payといったサービス部門は、iPhoneやMacが落ち込む中でしっかり利益を上げており、同社の新たな収益の柱となっています。

ユーザーのプライバシー保護を貫く

FBIから銃乱射事件の容疑者が持っていたiPhoneのロック解除を要求された際、「ユーザーのプライバシーを守る」と断固拒否し、世界の注目を集めました。
 
ティム・クック
 
強大な権力を持つ捜査機関に対しても、ユーザー保護の姿勢を貫いたことでユーザーの信頼を集めました。

成功とは言えなかった面も

輝かしい成功の一方で、決して成功だったとは言えない面もあります。

販売台数が公表されないApple Watch

2014年に発売されたApple Watchは、ティム・クック氏がCEO就任後初めて新たに発売されたハードウェアでした。
 
スマートウォッチやウェアラブルデバイスの認知度を高め、市場を拡大したとはいえ、AppleがApple Watchの販売台数を公表していないことが語るように、決して成功したとはいえません。
 
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この秋に発売されると噂のあるApple Watch2での巻き返しが期待されます。

iOS6での地図アプリの大失敗

クック氏のCEO就任の翌年、2012年にiOS6と同時にリリースした地図アプリ「マップ」の失敗は、iOSの開発プロセスの刷新が必要になるほどのインパクトでした。
 
マップの騒動では、クックCEOが公式に謝罪し、担当役員が更迭され、他社の地図アプリの利用を推奨する事態となり、ジョブズ亡き後のAppleへの悲観論も高まりました。

5年後、Appleは自動車を発売している!?

今後、Appleは自動車や仮想現実(VR)、ヘルスケアなどの新たな製品が期待されていますが、現時点では何も明らかにされていません。
 
5年後は、Appleが自動車を発売すると噂される2021年にあたります。ティム・クックCEOは、次の5年、Appleをどう舵取りしていくのでしょうか。
 
 
Source:CNET
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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