Intel、ソフトバンク買収のARMと提携、ARMチップ製造へ

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    Intelが、7月にソフトバンクが買収したARMとファウンドリ事業で提携、今後はARMプロセッサの製造を行なうと発表しました。

    PC市場の減速が背景に

    両社は現地時間16日、米カリフォルニア州サンフランシスコで開催中の「Intel Developer Forum(IDF)」において提携を発表しました。今後IntelはARMの知的財産(IP)に基づき、スマートフォンなどのモバイル機器向けプロセッサを製造可能となります。
     
    Intelはブライアン・クルザニッチ最高経営責任者(CEO)のもと、近年ファウンドリ事業の強化に努めてきました。その背景にはPC市場の減速により、主軸のCPU事業の伸びが期待できず、方向転換を余儀なくされている現状があります。

    IntelがiPhone向けチップを製造する可能性も

    今回の提携は、Intelが自社の10nm製造プロセスにおいて、ARMチップ、特にファウンドリの業界標準となりつつある「ArtisanフィジカルIP」によるチップ製造が可能になるという点で、Intelのファウンドリ事業に大きなプラスとなります。
     
    現在QualcommやAppleのチップは、韓国サムスンや台湾TSMCが製造していますが、今後はIntelにも製造の道が開けてくるからです。iPhoneが搭載するプロセッサをIntelが製造するという可能性も生じてきます。
     
    Intelによれば、同社は現在、スマートフォンを提供するLGエレクトロニクス向けにもチップを製造、供給しているとのことです。
     
    ARMについては7月にソフトバンクが、3兆円を超える金額で買収を発表したばかりです。
     
     
    Source:Bloomberg,ARM Connected Community
    Photo:Intel
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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