アップル創業者のウォズニアック氏「アップルは税金をもっと払うべきだ」と苦言

ウォズニアック

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BBCのインタビューで、アップル創業者であるスティーブ・ウォズニアック氏が、同社が税の支払いを回避しておりEUから捜査を受けていることについて違和感を呈しました。もちろん、彼の違和感は「アップルはもっと税金を支払うべきだろう」という感情によるものです。

みんなが請け負うべきものじゃないのかな

スティーブ・ウォズニアック氏は先日BBCが行ったインタビューで、「私はアップルが皆と同じように税金を払わないことが不公平だという考えは好きじゃない。でも税金を払うことは人生の一部だ」と語り、「世界中のすべての企業」が同じように正当な額を支払うべきだと答えました。「私はたくさんの仕事、たくさんの旅行をして、そして得た収入のうち50%を税金として払っている。これこそ人生の一部で、みんなが請け負うべきものじゃないのかな」
 
問題となっているアップルの節税スキームは「アイルランドとオランダで国籍の曖昧な企業を設立、海外利益をこれらを通じて経由、さらにバージン諸島に移して課税を逃れる」というルールの裏をついた巧妙なもので、現在EUの欧州委員会から本格的な調査を受けている最中です。
 
同問題はアメリカでも持ち上がり、クック氏も「たわ言だ」「他社以上の税金をアメリカにも払っている」などと反論しましたが、このところ大企業や資本家の課税回避問題はセンシティブな話題であるだけに、アップルとしても出来るだけことを荒立てたくないというのが本音でしょう。

アップルは変わってしまったとするウォズニアック氏

ちなみに、ウォズニアック氏は1985年に「AppleⅡ」が不当に扱われていることを理由にアップルを退職、「この5年間でアップルは誤った方向へと向かっている」と言い残して同社を去っています。
 
その数カ月後にステーブ・ジョブズ氏もまた社を追われる羽目になったこと、そしてその後の同社の低迷を思えば、彼の慧眼は流石というほかないでしょう。ちなみにウォズニアック氏は、最近もApple Watchがファッションアイテムの傾向を強めていることについて、「アップルはかつての姿を失ってしまった」「スティーブ・ジョブズがいないことを、心から残念に思っている」と述べています。
 
 
Source:iPhone in Canada
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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