日本ではアップルにiPhoneロック解除の強制はできない―法務相見解示す

 
アメリカで発生した銃乱射事件に端を発するiPhoneロック解除問題で、FBIとアップルが対立していることについて、岩城光英法務大臣は7日、日本の法律では業者に協力を義務付ける規定はないとの見解を示しました。

法律上は強制できないとの政府見解

岩城光英法務大臣は7日、「現在アメリカで起きているアップルとFBIのような論争が日本でも起こりうるのかどうか、スマートフォンの解除をメーカーに要求することは刑訴法に含まれるのかどうか」という質問に対し、「押収したスマートフォンのパスワードロック解除は刑訴法第111条の必要な処分として行い得る」としたうえで、「刑訴法第197条の規定に基づいて外部業者に協力を求めることができる」ものの、「拒否した場合には外部業者に協力を義務付ける規定はない」との認識を示しました。
 
これによって日本では法律上、アップルに対してiPhoneロック解除を拘束力を伴って命令するという、アメリカのような事態にはなり得ないことが、政府見解という形で明らかになりました。
 
ただし道義的見地からみると、アップルに限らず日本国内でこのような事態が発生し問題が表面化した場合、はたしてアメリカのように「ユーザープライバシーの尊重」を訴える方策が通用するのかは疑問です。
 
 
Source：TBS
(kihachi)