スマホからみる中国経済~アップルの1月売上台数は35%ダウン、サムスンに至っては半減

    iphone 中国

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    iPhoneの出荷台数を大きく牽引してきた中国市場ですが、ここに来て同国における1月のiPhone売り上げが35%も下落していることが分かりました。

    落ち込みの激しいアップルとサムスン

    ローゼンブラット証券のアナリストであるJun Zhang氏が木曜日に公開したレポートによれば、「一般的に1月の売り上げは強いはずだが、今年の1月におけるスマートフォンの販売台数は前月より20%も下落し、同月比でも下降トレンドの傾向がみられる」とのことです。
     
    なかでも、中国市場の中心を担ってきたアップルとサムスンの場合は更に深刻です。同証券の統計によれば、中国における1月のiPhone売り上げは、12月に比べて35%も低下しました。去年の1月は、前月に比べて15%の上昇を見せていたことを思えば、この数字は注目に値するでしょう。
     
    サムスンに至っては悲惨極まるといった有様で、1月の売り上げは先月の半分にまで落ち込んでしまったとのことです。Galaxy S6やNote5といった同ベンダーのハイエンドスマートフォンが、12月には230万台売れたのに対し、1月はわずか110万台にとどまってしまいました。
     
    もっともサムスンについては、原因を究明するのは簡単でしょう。中国市場では今、同じAndroid端末を提供しているHuaweiが破竹の勢いで成長を続けています。同社の旗艦モデルであるMate8は、こうした状況にあってもハイエンドスマートフォン市場においてシェアを伸ばし続けています。

    スマホ市場の飽和ではなく経済停滞が主因か

    Zhang氏は「一般的に、人は新年の贈り物としてスマートフォンを購入することを好むため、1月の売り上げは上がるはずだった」と例年とは違う動きに警戒を強めます。「我々はスマートフォン市場が底をついたとは思っていない。マクロ経済の影響をもろに受け、消費が縮小傾向にある。これこそがまさに心配すべき問題だ。中国企業はすでに更なるリストラを始めており、現在の状況は2008~2009年の傾向とはいくらか異なる」
     
    アップルに中国が大きく寄与していることは、前四半期における746億ドル(約8兆4,000億円)の売り上げのうち、中国だけで161.44億ドル(約1兆8,000億円)を占めていたことからも明らかでしょう。
     
    先月、中国本土のほか台湾や香港などの「大中華圏」で経済の軟調な兆しが2016年に入って見え始めたと警鐘を鳴らしたティム・クックCEOですが、事態がより悪化しないことを願うばかりです。
     
     
    Source:凤凰科技
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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